成功している社長はやっている!(2) 社長はどのような運動をどのくらいやれば良いの?
|カテゴリ:企業経営とコーチング
下半身の筋肉は全身の70%
人間の筋肉のなかで最初に衰えるのが「脚」です。全身の筋肉の割合は上半身よりも下半身のほうが多く、下肢の筋肉は全身の約70%を占めています。ですから、まず脚を動かして基礎力をつけることが大事です。 下半身の筋肉を付けることで基礎代謝が上がり、エネルギー消費量がかなり増えます。さらに体温が上昇して免疫力が高まり、病気を寄せ付けにくい体になってきます。ですから、下半身の筋肉を鍛えることから始めると良いでしょう。まずは、とにかく歩く!

中之条の奇跡
なぜ、私が毎日8000歩を歩くようにしているのかをお話しましょう。それは「歩くことが健康を増進する」ということを実証した研究結果に基づく歩数なのです。この研究は群馬県中之条町で65歳以上の方5000人を対象に、身体活動と病気予防の関係についての健康調査で、「中之条研究」と呼ばれています。 この研究調査は、2000年から10年以上にわたって続けられました。そして「『中等度の運動 (メッツ健康法)』を導入した9割以上の高齢の健康が改善した」という調査結果が出たのです。 そして、実はこの「中等度の運動」の内容が「一日に8000歩を歩き、そのうちの20分は早足で歩く」というものなのです。この中等度の運動が最も健康効果が高かったそうで、さらに驚くべきことに、この運動法を取り入れた人は、その健康状態が10年以上も続きました。この現象は「中之条の奇跡」と呼ばれています。歩数 | 速歩き時間 | 予防(改善)できる可能性がある 病気・病態 |
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2,000歩 | 0分 | ねたきり |
4,000歩 | 5分 | うつ病 |
5,000歩 | 7.5分 | 要支援・要介護、認知症、心疾患、脳卒中 |
7,000歩 | 15分 | がん、動脈硬化、骨粗しょう症、骨折 |
7,500歩 | 17.5分 | 筋減少症、体力の低下 |
8,000歩 | 20分 | 高血圧症、糖尿病、脂質異常症、メタボリック・シンドローム(75歳以上の場合) |
9,000歩 | 25分 | 高血圧(正常高値血圧)、高血糖 |
10,000歩 | 30分 | メタボリック・シンドローム(75歳未満の場合) |
12,000歩 | 40分 | 肥満 |
運動をすると免疫力が高まって体が強くなる
さて、ここから少し横道に逸れることをお許しいただき、疲れ知らずの体を造り上げるために、ぜひ知っていただきたい体のメカニズムについてお話したいと思います。 私たちの血液の中などには、白血球やTキラー細胞などの免疫細胞が全身を巡って異物をパトロールしています。免疫細胞は、ウイルス、細菌、がん細胞などの異物を発見すると、それを攻撃して駆除する働きをしています。健康な人でも、がん細胞は1日に5,000個もできていると言われていますが、この免疫システムが体を守ってくれているわけです。 ところが、年齢を重ねるにしたがって免疫力が低下してしまいます。その大きな原因が「体温」の低下と言われています。体温が下がると血流が悪くなります。すると体内に異物が発生しても免疫細胞が集まりにくくなって、“戦力” が足りなくなり、ウイルスや細菌に負けてしまい発病しやすくなるのです。特にがん細胞は1つでも生き残ってしまうと、倍々に増えて、やがてはがんを発症するに至ります。 免疫力の低下は、齢を取って病気に罹りやすくなる大きな原因のひとつです。体温を上げると免疫力が高くなる
では、どうすれば免疫力を高めることができるのでしょうか。それは体温を上げることです。免疫力は体温と非常に密接な関係があるのです。体温が1度上がると免疫力は30%も高まるそうです。体温を高く保つことで免疫システムが正常に働き、健康を守ることに役立ちます。 ちなみに、1957年に行われた厚生省(現在、厚生労働省)の調査では日本人の平均体温は36.89度と37度に近かったのですが、現在の平均体温は36.1度で、35度台の方も多くいらっしゃいます。この数字を見ると、生活習慣病がこれだけ猛威を振るっていることと日本人の免疫力の低下は無関係だとは思えません。筋肉を増やすと体温が上がる
では、どうすれば低体温を克服することができるのでしょうか。それは筋肉量を増やすことです。実は体温低下の90%が筋肉量の低下が原因です。筋肉は人間の体のなかで最も熱を産生する器官だからです。 中之条研究で「中等度の運動」を続け、下肢筋力を鍛える習慣をつけた人たちが、健康な状態を保っている理由が見えてきたのではないでしょうか。何歳になろうとも、非常に強い体を維持することが可能
齢を重ねても、ますますエネルギッシュになって、よい仕事を長く続けていくために知っておくべき重要な事実があります。それは「特別な運動を行わない限り、筋肉の量は20代をピークに、年に1%程度ずつ減ってゆく」ということです。ですから意図して体を鍛えないかぎり、体は徐々に弱っていくことになるのです。 しかし、運動によって年齢による衰えに対抗することができます。人間の筋肉は何歳になっても、鍛えることによって、その質を高め、量を増やすことができるのです。 加齢によって筋肉が減少し続けているとしても、体を鍛えることを習慣化して、活性化された筋肉の質量を保てば、何歳になろうとも、非常に強い体を維持することが可能です。基礎代謝について知ろう
ここで、もう一つ大切な知識についてお話したいと思います。それは「基礎代謝」についてです。 基礎代謝とは、生命を維持するためのエネルギー消費のことです。心臓を動かしたり呼吸したり、体温を保つなど、寝ていても絶えず使い続けているエネルギーです。この基礎代謝は、一日の消費エネルギーのなんと70%を占めています。ですから基礎代謝量が高いほど体は活性化して、痩せやすいと言えます。 基礎代謝は体が成長する時期が最も高く、男性は18歳、女性は15歳をピークに低下が始まります。体が度完成すると維持するエネルギーを使うだけになるためです。 基礎代謝が落ちてくると、エネルギーをたくさん使う筋肉も減ってしまうため、太りやすくなります。また細胞の生まれ変わりのサイクルが遅くなって、免疫力が低下したり、内臓脂肪が増加して悪玉ホルモンの分泌が活発化し、がんや高血圧、糖尿病の元凶となることが医学的に解明されています。筋肉が増えると、基礎代謝は高まる
成人して以降、基礎代謝を上げる最大の方法は、筋肉量そのものを増やすことです。(諸説あるが、筆者は筋肉を増やすことが最も基礎代謝を最大化する方法であると考える) そして、筋肉を増やす唯一の方法が、運動をして体を鍛えることなのです。 そこで、私がコンサルティングをしている社長様で、体力の衰えでお悩みの方には、「人生史上最高の体を造り上げてみませんか?」とご提案しています。前回のコラムでも述べたように、人生史上最高の体を造り上げることで、体力、気力ともに非常に充実し、経営にも自信をもって取り組むことができるようになるためです。どのような運動をすると「人生史上最高の体」を造り上げられるの?
では、「人並み外れた」体力をつけ、ハードな運動をしてもケロリとして、仕事が長時間に及んでも集中力が途切れないような、パワフルな体を造る方法についてお伝えしたいと思います。 体を鍛えるには、大きく分けて二種類の運動方法があります。ひとつ目は、マイペースで走ったり、泳いだりという有酸素運動です。有酸素運動は比較的弱い筋刺激を繰り返し与える運動で、持久筋を鍛え、心肺機能を高めることができます。 そして、ふたつ目が、筋トレなどの無酸素運動です。筋肉を効果的に鍛えることができ、筋肉を増やし、強くすることができます。 オリンピック選手に関する追跡調査によると、ハードなトレーニングを重ねたオリンピック選手は、運動をしなかった人よりも長生きをしています。さらに、無酸素運動系の選手よりも、有酸素運動系の選手の方がより長生きをしていたのです。この結果から、社長は、有酸素運動を主体として体を鍛えるのが良いと言えます。 ただし、有酸素運動は筋肉の質量を保つことに向いていますが、積極的に筋肉を付けることには向きません。ランニングや水泳などの有酸素運動を行っていても、なかなか痩せられない人が多いのはこのためです。 ですから、私が最もお勧めする体の鍛え方は、人生の一時期に集中して筋トレなどの無酸素運動で筋肉を造り上げ、その後、有酸素運動を習慣化して、筋肉の質量を保つという方法です。
筋肉の「超回復」を起こして体を造ろう

無酸素運動をすると、若返りのホルモン (成長ホルモン) の分泌が盛んになる
ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動ではなく、筋トレのような無酸素運動の後には、成長ホルモンが多く分泌され、体の様々な働きに良い影響を及ぼします。アンチエイジング効果(若返り)、美肌、身長が伸びる、育毛、老化防止、肥満改善、長寿効果等が期待できる、社長にとって大変強力なホルモンです。『生涯現役人生』に挑戦しよう
私は今年49歳になりますが、知力・体力ともに、30歳の頃に比べても負けていません。ウォルター.M.ボルツ博士が説かれたように、「十二分な運動、良い栄養、うまくストレスマネジメントを行って十分な休養を摂ることの三つを習慣化することで、人間が20年ぐらい若返るのは、わけのないことを実証しました。 さて、ここまで読んでくださった社長のあなたも、「強靭な体力を身に付けて、10歳~30歳は若返って、バリバリ仕事をし、今以上に大きな成功を手にしよう」と決意していただけたでしょうか。 決意されたら、ぜひ、あなたに合った「体を鍛える習慣」を身に付けて戴きたいと切に願います。 経営発展コーチングでは、社長の基礎体力も経営発展のために重要なことと捉え、社長一人ひとりにあったトレーニングメニューを組み、習慣化するお手伝いも行っています。興味のある方は、ぜひ無料の体験セッションをお試しください。この記事は、お役に立ちましたか?
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