成功している社長はやっている!(2) 社長はどのような運動をどのくらいやれば良いの?

|カテゴリ:企業経営とコーチング


前回のコラム『成功している社長はやっている! 仕事のパフォーマンスと運動の関係』では、運動を習慣化することが、良い仕事を長く続けるために欠かせない要素であることを述べました。 それを読んでいただくと、「確かに、人生史上最高の体を造れたら、それは自信が湧くだろう」と考えてくださる方もいらっしゃると思います。 運動する時間を “楽しみ” に変える工夫をすれば、人生の時間に楽しみが増えて、健康を増進できます。 運動をすることによって、基礎代謝が上がり、免疫力は高まり、ホルモンの分泌も盛んになって、最高のアンチエイジング効果 (若返り効果) が期待できるのですから、常にストレスを受けている社長にとって、こんなに良いことはありません。そして、人一倍の体力が付くと、ここ一番の時に体力が気力をも引っぱってくれますから、仕事で大きな成果を生むことができるようになります。 私は、都内の某大学で全運動部を対象にした体力強化コーチを務めたことがあります。その知識と経験を活かして、本コラムでは、効率よく運動をするために知っておきたい体のメカニズムに触れつつ、社長が具体的にどのような運動を、どれだけ行えば効果を得られるのかを掴んでいただけるよう、詳しく述べていきたいと思います。

下半身の筋肉は全身の70%

人間の筋肉のなかで最初に衰えるのが「脚」です。全身の筋肉の割合は上半身よりも下半身のほうが多く、下肢の筋肉は全身の約70%を占めています。ですから、まず脚を動かして基礎力をつけることが大事です。 下半身の筋肉を付けることで基礎代謝が上がり、エネルギー消費量がかなり増えます。さらに体温が上昇して免疫力が高まり、病気を寄せ付けにくい体になってきます。ですから、下半身の筋肉を鍛えることから始めると良いでしょう。

まずは、とにかく歩く!

とにかく歩く 有名な経営者で長寿な方は、ほとんどが自分に合った運動を習慣化しています。そして彼らに共通するのは「よく歩く」ということです。「最も良いのは、歩くことである」と言えるのです。 中年期に入ったら万歩計のアプリなどを活用して、毎日の歩数を計測し、歩数を増やす努力をするとよいでしょう。毎日の歩数が少ないと病気になる可能性が高くなります。私は「一日8000歩」を目標にして、「今日はどの位歩いたか」を毎晩チェックするようにしています。

中之条の奇跡

なぜ、私が毎日8000歩を歩くようにしているのかをお話しましょう。それは「歩くことが健康を増進する」ということを実証した研究結果に基づく歩数なのです。この研究は群馬県中之条町で65歳以上の方5000人を対象に、身体活動と病気予防の関係についての健康調査で、「中之条研究」と呼ばれています。 この研究調査は、2000年から10年以上にわたって続けられました。そして「『中等度の運動 (メッツ健康法)』を導入した9割以上の高齢の健康が改善した」という調査結果が出たのです。 そして、実はこの「中等度の運動」の内容が「一日に8000歩を歩き、そのうちの20分は早足で歩く」というものなのです。この中等度の運動が最も健康効果が高かったそうで、さらに驚くべきことに、この運動法を取り入れた人は、その健康状態が10年以上も続きました。この現象は「中之条の奇跡」と呼ばれています。
あらゆる病気を防ぐ「一日8000歩・速歩き20分」健康法(青柳幸利著、草思社)参照
歩数 速歩き時間 予防(改善)できる可能性がある 病気・病態
2,000歩 0分 ねたきり
4,000歩 5分 うつ病
5,000歩 7.5分 要支援・要介護、認知症、心疾患、脳卒中
7,000歩 15分 がん、動脈硬化、骨粗しょう症、骨折
7,500歩 17.5分 筋減少症、体力の低下
8,000歩 20分 高血圧症、糖尿病、脂質異常症、メタボリック・シンドローム(75歳以上の場合)
9,000歩 25分 高血圧(正常高値血圧)、高血糖
10,000歩 30分 メタボリック・シンドローム(75歳未満の場合)
12,000歩 40分 肥満
なぜ、歩くことにこれほど大きな健康効果があるのでしょうか。 その一つのキーワードが「免疫力」です。

運動をすると免疫力が高まって体が強くなる

さて、ここから少し横道に逸れることをお許しいただき、疲れ知らずの体を造り上げるために、ぜひ知っていただきたい体のメカニズムについてお話したいと思います。 私たちの血液の中などには、白血球やTキラー細胞などの免疫細胞が全身を巡って異物をパトロールしています。免疫細胞は、ウイルス、細菌、がん細胞などの異物を発見すると、それを攻撃して駆除する働きをしています。健康な人でも、がん細胞は1日に5,000個もできていると言われていますが、この免疫システムが体を守ってくれているわけです。 ところが、年齢を重ねるにしたがって免疫力が低下してしまいます。その大きな原因が「体温」の低下と言われています。体温が下がると血流が悪くなります。すると体内に異物が発生しても免疫細胞が集まりにくくなって、“戦力” が足りなくなり、ウイルスや細菌に負けてしまい発病しやすくなるのです。特にがん細胞は1つでも生き残ってしまうと、倍々に増えて、やがてはがんを発症するに至ります。 免疫力の低下は、齢を取って病気に罹りやすくなる大きな原因のひとつです。

体温を上げると免疫力が高くなる

では、どうすれば免疫力を高めることができるのでしょうか。それは体温を上げることです。免疫力は体温と非常に密接な関係があるのです。体温が1度上がると免疫力は30%も高まるそうです。体温を高く保つことで免疫システムが正常に働き、健康を守ることに役立ちます。 ちなみに、1957年に行われた厚生省(現在、厚生労働省)の調査では日本人の平均体温は36.89度と37度に近かったのですが、現在の平均体温は36.1度で、35度台の方も多くいらっしゃいます。この数字を見ると、生活習慣病がこれだけ猛威を振るっていることと日本人の免疫力の低下は無関係だとは思えません。

筋肉を増やすと体温が上がる

では、どうすれば低体温を克服することができるのでしょうか。それは筋肉量を増やすことです。実は体温低下の90%が筋肉量の低下が原因です。筋肉は人間の体のなかで最も熱を産生する器官だからです。 中之条研究で「中等度の運動」を続け、下肢筋力を鍛える習慣をつけた人たちが、健康な状態を保っている理由が見えてきたのではないでしょうか。

何歳になろうとも、非常に強い体を維持することが可能

齢を重ねても、ますますエネルギッシュになって、よい仕事を長く続けていくために知っておくべき重要な事実があります。それは「特別な運動を行わない限り、筋肉の量は20代をピークに、年に1%程度ずつ減ってゆく」ということです。ですから意図して体を鍛えないかぎり、体は徐々に弱っていくことになるのです。 しかし、運動によって年齢による衰えに対抗することができます。人間の筋肉は何歳になっても、鍛えることによって、その質を高め、量を増やすことができるのです。 加齢によって筋肉が減少し続けているとしても、体を鍛えることを習慣化して、活性化された筋肉の質量を保てば、何歳になろうとも、非常に強い体を維持することが可能です。

基礎代謝について知ろう

ここで、もう一つ大切な知識についてお話したいと思います。それは「基礎代謝」についてです。 基礎代謝とは、生命を維持するためのエネルギー消費のことです。心臓を動かしたり呼吸したり、体温を保つなど、寝ていても絶えず使い続けているエネルギーです。この基礎代謝は、一日の消費エネルギーのなんと70%を占めています。ですから基礎代謝量が高いほど体は活性化して、痩せやすいと言えます。 基礎代謝は体が成長する時期が最も高く、男性は18歳、女性は15歳をピークに低下が始まります。体が度完成すると維持するエネルギーを使うだけになるためです。 基礎代謝が落ちてくると、エネルギーをたくさん使う筋肉も減ってしまうため、太りやすくなります。また細胞の生まれ変わりのサイクルが遅くなって、免疫力が低下したり、内臓脂肪が増加して悪玉ホルモンの分泌が活発化し、がんや高血圧、糖尿病の元凶となることが医学的に解明されています。

筋肉が増えると、基礎代謝は高まる

成人して以降、基礎代謝を上げる最大の方法は、筋肉量そのものを増やすことです。(諸説あるが、筆者は筋肉を増やすことが最も基礎代謝を最大化する方法であると考える) そして、筋肉を増やす唯一の方法が、運動をして体を鍛えることなのです。 そこで、私がコンサルティングをしている社長様で、体力の衰えでお悩みの方には、「人生史上最高の体を造り上げてみませんか?」とご提案しています。前回のコラムでも述べたように、人生史上最高の体を造り上げることで、体力、気力ともに非常に充実し、経営にも自信をもって取り組むことができるようになるためです。

どのような運動をすると「人生史上最高の体」を造り上げられるの?

では、「人並み外れた」体力をつけ、ハードな運動をしてもケロリとして、仕事が長時間に及んでも集中力が途切れないような、パワフルな体を造る方法についてお伝えしたいと思います。 体を鍛えるには、大きく分けて二種類の運動方法があります。ひとつ目は、マイペースで走ったり、泳いだりという有酸素運動です。有酸素運動は比較的弱い筋刺激を繰り返し与える運動で、持久筋を鍛え、心肺機能を高めることができます。 そして、ふたつ目が、筋トレなどの無酸素運動です。筋肉を効果的に鍛えることができ、筋肉を増やし、強くすることができます。 オリンピック選手に関する追跡調査によると、ハードなトレーニングを重ねたオリンピック選手は、運動をしなかった人よりも長生きをしています。さらに、無酸素運動系の選手よりも、有酸素運動系の選手の方がより長生きをしていたのです。この結果から、社長は、有酸素運動を主体として体を鍛えるのが良いと言えます。 ただし、有酸素運動は筋肉の質量を保つことに向いていますが、積極的に筋肉を付けることには向きません。ランニングや水泳などの有酸素運動を行っていても、なかなか痩せられない人が多いのはこのためです。 ですから、私が最もお勧めする体の鍛え方は、人生の一時期に集中して筋トレなどの無酸素運動で筋肉を造り上げ、その後、有酸素運動を習慣化して、筋肉の質量を保つという方法です。 フィットネススコア 私は、過去に2年間ほどかけて筋力トレーニングに取り組み、徹底的に筋肉を鍛え込みました。それから10年ほど全く運動をしない時期があったのですが、筋肉にはメモリ機能があるため、運動を再開すると、すぐに筋肉は活性化して鍛え上げたピーク時の状態に戻ることに気付きました。 現在、私は週に1度~2度、約1時間で2600mを泳ぐ程度の運動を10年ほど続けていますが、それだけで、フィットネススコア88点という良好な状態を保っています。 社長であれば「無酸素運動をすると、次の日、もしくは2~3日は激しい筋肉痛が続くのではないか。そうなったら仕事に集中できないではないか。」と思われることでしょう。しかし、ご安心ください。それはトレーニング開始直後の数日間だけのことですから、トレーニングを休日前に行うようにすればよいのです。そうすれば体力がついて来るまでの間、疲れが出て仕事に支障をきたすことも防げます。また、筋肉痛そのものが嫌だという方には、最近ではオリンピック選手も活用するような筋肉痛を防いでくれるサプリメントが市販されており、近所のドラッグストアでも入手可能ですから、これらを活用するのも良い方法でしょう。

筋肉の「超回復」を起こして体を造ろう

筋力トレーニング 筋力トレーニング(無酸素運動)をすると、筋繊維が破壊されて一時的に筋力が落ちます。しかし、破壊された筋繊維は、トレーニング後3日~4日程という短時間で、食事で摂る栄養と睡眠によって修復されます。 筋力が回復するこの間は、筋肉は前回受けた刺激に耐えられるように以前より少し強くなるのです。この作用を「超回復」と言います。 図をご覧ください。青い線が筋力を表しています。トレーニングをすると、筋繊維が破壊されるので、一時的に筋力が落ちます。ところが、トレーニング後から筋力が回復していき、もともとの筋力を超えます。この超えたところが「超回復」です。 しかし、超回復をして強くなった筋力も、そのままにしておけば元の筋力に戻ってしまいます。そして図の赤線ように、超回復が起きた段階、できればピークの段階で再びトレーニングを行うと、次の超回復でさらに筋肉が付いていきます。

トレーニングのタイミングと超回復

ですから、4日から5日に一度程度のサイクルで筋力トレーニングを繰り返すと、筋肉を効率的に鍛えることができるのです。 筋トレ1回に要する時間は1時間もあれば十分です。週に2回、たった1時間の筋トレを繰り返せば一生ものの体を手にできるのですから、投資価値はとても大きいと言えるでしょう。

無酸素運動をすると、若返りのホルモン (成長ホルモン) の分泌が盛んになる

ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動ではなく、筋トレのような無酸素運動の後には、成長ホルモンが多く分泌され、体の様々な働きに良い影響を及ぼします。アンチエイジング効果(若返り)、美肌、身長が伸びる、育毛、老化防止、肥満改善、長寿効果等が期待できる、社長にとって大変強力なホルモンです。

『生涯現役人生』に挑戦しよう

私は今年49歳になりますが、知力・体力ともに、30歳の頃に比べても負けていません。ウォルター.M.ボルツ博士が説かれたように、「十二分な運動、良い栄養、うまくストレスマネジメントを行って十分な休養を摂ることの三つを習慣化することで、人間が20年ぐらい若返るのは、わけのないことを実証しました。 さて、ここまで読んでくださった社長のあなたも、「強靭な体力を身に付けて、10歳~30歳は若返って、バリバリ仕事をし、今以上に大きな成功を手にしよう」と決意していただけたでしょうか。 決意されたら、ぜひ、あなたに合った「体を鍛える習慣」を身に付けて戴きたいと切に願います。 経営発展コーチングでは、社長の基礎体力も経営発展のために重要なことと捉え、社長一人ひとりにあったトレーニングメニューを組み、習慣化するお手伝いも行っています。興味のある方は、ぜひ無料の体験セッションをお試しください。

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