成功する社長に共通する特徴のひとつ「満面の笑み」

|カテゴリ:企業経営とコーチング


会社を経営する社長にとっては、「どのような社長が企業経営で成功するのか」ということは気になるところかと思います。今回のコラムでは、中小企業の社長が、社業を発展させて、成功している社長にはいくつもの共通する特徴がありますが、その中の重要な一つ、「満面の笑み」の大切さと効用についてお話したいと思います。

経営コンサルタントから教わった2つのこと

私が経営発展コーチングを立ち上げる前、従業員100名ほどの会社を経営していた時のことです。

私は、メンターでもあった経営コンサルタントの先生から経営指導を受けていました。

この先生は、売上高が数億円程度の会社を、10年ほどで50億円、100億円企業へと導かれる名経営コンサルタントでした。

その先生は私に、社長として非常に大切な2つのことを繰り返し教えてくださいました。

ひとつ目は、「経営者として成功するために、数字に強くなりなさい」ということでした。私は先生から、会社経営に関する数字を徹底的に学びました。事業計画書を創り上げ、資金繰り計画書をつくり、また、経理担当の社員たちに協力してもらって、毎月の収支を月次決算書にまとめ、月初には前月の損益が明確になるように努力しました。そのおかげで、私は的確な業務改善を行い、会社を短期間で3倍程度に成長させることができました。

この考え方は、会社の発展を支援する経営発展コーチングに大いに活かされています。

名社長たちの満面の笑み

そして、繰り返し教えていただいた二つ目は「経営に対する心構え」でした。

先生は、事あるごとに経営雑誌に掲載されている名経営者の写真を私に見せるのです。その写真の社長たちの顔は、どれも「満面の笑み」でした。そして先生は、「これが経営者の完成図なんだよ」とおっしゃっていました。

当時は、恥ずかしながらその真意がわからずにいたのですが、今ではよく分ります。

成功している社長が満面の笑みをたたえているのを見て、普通は「こんなふうに曇りのない笑顔でいられるのは、事業が成功しているからだ」と思いがちだと思います。ところが、会社というものは大きくなればなるほど、それだけ経営の問題も大きくなり、社長の責任も重くなるものです。会社が大きくなった社長たちは、満面の笑みではいられない事も多いのではないかと思います。ところが、成功している社長たちは、いつも満面の笑みなのです。

では、なぜ成功している社長は、大きな経営の問題があるにもかかわらず、満面の笑みでいられるのでしょうか?

それは、どのような不利な状況が立ち現れたとしても、「どんな問題でも必ず解決することができる。わが社の未来は明るい」と考え、成功の種を見つけ出す粘り強さを持ち、常に笑顔でいられるように、自分を鍛え抜いたからです。

大黒天像の表情は「満面の笑み」

「笑う門には福来る」という言葉のとおり、富を司る神様である大黒天の像を見ると、どれも満面の笑みをたたえています。

満面の笑みとは、満ち足りた状態を表す笑顔のことです。つまり、富をつかさどる神様は常に満ち足りている状態なのです。「類は友を呼ぶ」ということは一つの法則です。自分の心を満ち足りた状態にする努力が、富や成功を引っ張る牽引力になるのです。

会社がうまくっているから笑顔になれるのではなく、常に満面の笑みをたたえられる心の強さを培うからこそ、事業で成功できるのです。

「楽天」という社名に見る楽天的考え方の大切さ

たとえば、インターネットサービスを展開する「楽天」という有名な会社があります。その社名は、織田信長が発想した経済政策である「楽市楽座」の「楽」という字を使い、それに明るく前向きな「楽天」のイメージを合わせることによって生まれたそうです。とても良い社名ですね。

成功する会社には、経営者の考え方に成功する種があるものです。困難な状況があったとしても、常に前向きに、楽天的に考えることができる心の強さは、経営者にとって、とても大事なことです。

楽天の三木谷社長も「何があっても楽天的に考えよう」と思われたのかもしれません。

先輩経営者とのゴルフ旅行での経験

前述の経営コンサルタントの先生がご紹介してくださった、ある先輩社長と、ゴルフ旅行を3日間ご一緒させていただいたことがありました。私は、その社長から成功の秘訣を学ぼうと観察していました。

その社長は、ご一緒している間、会社からネガティブな報告が入ったり、ゴルフ仲間からネガティブな話題が出たりしても、それに心が執われることなく、スーッと流してしまうのです。そして、必ずネガティブな話題を打ち消すように、ポジティブな言葉で打ち返していました。3日間、ポジティブなことしかお話されない徹底ぶりに私は驚きました。

この旅行は、風光明媚な場所が選ばれていたのですが、折悪しくほとんど雨が降っていました。最終日の朝ようやく曇りになり、帰る頃になって晴れてきたので、私が「せっかくのゴルフでしたが、雨で残念でしたね」と話しかけました。そうすると、その社長は笑って、「いやいや、雨のおかげでゆっくり話ができたし、雨、曇り、晴れと3つの天気を楽しめました」と答えられました。

どんな状況でもポジティブな事柄を見つけ出す、心の習慣の素晴らしさに感動したものです。

「満ち足りた感覚」は努力で得られる

私は、経営コンサルタントの先生の教えから、「仕事や家庭、人間関係のことなどで、不足していること、不満に思っていること、また、不安に思っていることをずっと考えていては、成功や富に通じることがない」ということに気付きました。

そこで、足りないことに目を向けるクセを止め、すでに自分に与えられていることに目を向ける努力をしました。例えば、「従業員が思うように働いてくれない」と考えるのではなく、「従業員がいてくれること自体が有り難い」と本心から思うように心掛け、自分が多くの人や大自然から戴いていることに目を向け、「満ち足りた感覚」を持つ努力をしたのです。

すると、いつしか自然と感謝の気持ちが湧いてくるようになりました。この感謝の思いを常々持っていると、それが自分の雰囲気に表れたためか、いつしか仕事の協力者が集まり、仕事がうまく運ぶようになりました。

今、会社の経営状況がどんなに悪いものであっても、与えられていることに目を向け、笑顔を作ってみることから始めることをお勧めしたいと思います。

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